コスト試算など実施、サプライチェーン構築し脱炭素貢献目指す
商船三井とJX石油開発の両社は2月5日、日本とオーストラリア間でCO2を回収・地下貯留する技術「Carbon dioxide Capture and Storage(CCS)」の実現に向け、海上輸送などの調査・検討に関する覚書を締結したと発表した。
ENEOSの製油所や日本国内の様々な産業から出るCO2を回収し、オーストラリアのボナイソン港に海上輸送して同国内の貯留地へ圧入・貯留することを目指す。
具体的には、商船三井が日豪の港湾制限や見込まれるCO2輸送距離・輸送量に適した液化CO2船型の選定と海上輸送コスト試算を、JX石油開発が日豪間のCCS運営に要するコストの試算をそれぞれ手掛ける。
CCSは脱炭素を実現する上で有効な手段の1つとして国内外で期待が高まっており、特に再生可能エネルギーへの移行が難しい分野の脱炭素を進めるための現実的な取り組みとして注目を集めている。
両社はCCSのサプライチェーン構築に向け、連携して取り組みを加速させていく構え。
(藤原秀行)※いずれも両社提供