「より高い柔軟性と拡張性」のニーズに対応
物流施設の自動化技術開発などを手掛けるスタートアップのROMSは4月9日、着脱可能なクレーンとケース搬送AGV(無人搬送ロボット)を使った小型自動倉庫「Nano-Stream(ナノ・ストリーム)」の販売を開始したと発表した。
「Nano-Stream」は、これまで特に3PL事業者様から要望が多かった”より高い柔軟性と拡張性”を意識して開発したモデル。3PL事業者は荷主や荷物の変更、季節波動、急激な物流量の増加など様々な条件への対応が求められるため、大型で固定的な自動化設備の導入がしづらいことが課題となっている。
ROMSの持つ小型かつ高能力を担保できる知能化搬送技術を活用して課題を克服、3PL事業者の現場の自動化を後押しするのが狙い。
「Nano-Stream」の製品特長
「Nano-Stream」は固定式のコンベヤーやクレーンを使わず、着脱式ラックハンガークレーンで荷物の入ったケースを入出庫し、ケース搬送AGVに移載、ステーションまで搬送する仕組み。
100㎡程度から設置可能で、スモールスタートが可能な利点を残しつつ、モジュールの追加で保管能力の拡張ができるほか、クレーンやAGVの台数・走行レーンを増やすことで搬送能力を拡張したり、入出庫ステーションを増やしたりして処理能力を引き上げることが可能。
棚以外は床に固定させず、増設やラインの拡張・変更が柔軟にできるよう配慮。繁忙期にはAGVなどの機器を追加し能力を担保、追加機器は買い取り以外にレンタルも可能にしている。
事業成長に応じて棚とクレーンのモジュールごと増設し、保管量と能力を拡張、オプションで作業者によるピッキングをロボットに置き換えることにも対応する。
着脱式クレーン:棚に括り付け、簡単に着脱・増減が可能
入出庫ステーション:設置・移動・増設も簡単
ケース搬送AGV:台数の増減で搬送能力を確保
ピッキングロボット:夜間等にピッキングさせることも可能
拡張イメージ(いずれもROMS提供)
(藤原秀行)