「PBR1倍超」に向けたROE改善策の一環、448人を直接部門にシフト
西濃運輸は4月30日、全国のトラックターミナルで事務作業に当たっている間接人員の生産性を上げる取り組みを進めた結果、年間6万4000時間の作業を削減し、約450人の従業員を営業やロジスティクスを行う直接人員にシフトできたと成果を強調した。
(プレスリリースより引用)
親会社のセイノーホールディングスは2023年に発表した「ロードマップ2028」の中で、企業が投資家からどのように評価されているかの目安となる「PBR(株価純資産倍率)1倍超」の早期実現に向け、ROE(自己資本利益率)8.0%以上を目標に掲げている。
今回の取り組みはその達成のための一環で、昨年10月にスタートした。
具体的には、
①生産性の指標を「時間当たりの原票処理枚数」とし、原票処理枚数の多い事業所上位10%の平均を目標に設定
②作業効率の良い事業所の生産性が高い要因や、「違いをもたらす違い」を探るために施策を実施
・間接人員数や生産性に差異のある店所の担当者を一定期間、入れ替える
・web会議による店所交流 など
③DX化
・出退勤管理システムのデータ収集の自動化
・EDIデータの活用による作業の効率化
・預金口座振替サービスの促進 など
…を展開。その結果、今年3月に「時間当たりの原票処理枚数」の目標達成率が116.3%に到達し、直接部門へシフトした人員は448人に上った。
今後も生産性が後戻りしないよう、継続的に事業所での改善活動を推進する構えだ。
(藤原秀行)