AZ-COM丸和・和佐見社長、あらためてTOBの正当性主張

AZ-COM丸和・和佐見社長、あらためてTOBの正当性主張

開始方針表明後、公式の場で初言及

AZ-COM丸和ホールディングスの和佐見勝社長CEO(最高経営責任者)は5月13日、東京都内で開催した2024年3月期連結決算説明会で、C&Fロジホールディングスに対して開始したTOB(株式公開買い付け))に関し、あらためて正当性を主張、最終的に完全子会社化を目指す考えを強調した。

AZ-COM丸和が今年3月にTOB開始の方針を表明して以降、和佐見社長が公式の場でTOBについて発言するのは初めて。TOBへの現時点での応募状況など詳細については言及しなかった。

和佐見社長は「向こう(C&Fロジ)は突然と言うが、5年前からテーブルに着いてずっと(提携や経営統合の)話をしてきた」と説明。TOBに対して抵抗感を示しているC&Fロジに反論した。

その上で、「同業者で(C&Fロジ株を1株当たり)3000円以上で買う人は少ないのではないか」との持論を展開し、C&Fロジの企業価値を評価していることをアピール。「(買収した企業で)働く人たちを大切にする責任がある。われわれは王道を進む」と述べ、TOB継続のスタンスを色濃くにじませた。

説明会に同席したAZ-COM丸和の藤田勉取締役専務執行役員は「小売業界特化型3PL事業者として、川下を中心に事業をやってきたが、やはり川上から川下まで一気通貫で全部やっていきたいとの思いがある。冷凍・冷蔵に力入れながらラストワンマイルを含めた食品物流の基幹システム、SCMを構築したいというのが趣旨だ」と語った。

(藤原秀行)

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