計画やルートを自動作成、業務の属人性解消図る
パナソニックホールディングス傘下で車載機器などを手掛けるパナソニック オートモーティブシステムズ(PAS)は6月5日、LPガス(液化天然ガス)販売事業者向けに配送効率化サービス「DRIVEBOSS(ドライブボス)LPガス」の提供を同日、開始したと発表した。
AIを活用し、LPガス配送の計画・ルートを自動で作成する。業務の属人化による現場の課題解消を目指すとともに、業務効率化で「2024年問題」の解消も後押ししたい考え。
サービスのロゴマーク(PAS提供)
正式サービスの開始に際し、昨年10月に実施したベータ版の実証実験に基づいて改善を図った。
LPガス配送は、配送・保安業務資格が必要な特殊性に加えて、高齢化などで人材不足が深刻になっていることや、2024年問題で業務の効率化が求められることなどから、今後さらに厳しい状況になることが見込まれる。
LPガス容器内のガス残量を見越した配送や配送先ごとに異なる配送時間の指定など、多様化するニーズに合わせた対応が求められ、配送ルートの作成には豊富な経験とスキルを必要とするなど、配送員の属人性が高い。
PASはLPガス配送計画の作成業務を、誰でも対応可能にする配送効率化サービスの開発にこぎ着けた。独自のアルゴリズムで複雑な条件を考慮した配送計画・ルート作成を自動化し、人材不足の解消と配送業務の効率化を推進する。導入の手間やランニングコストを最小限に抑えている。
(藤原秀行)