国交省神戸運輸監理部、必要な措置応じずと確認
国土交通省神戸運輸監理部は6月14日、船員の労働時間が法定の限度を超えていることなどが判明したとして、井本商運に対し、内航海運業法に基づき、同日付で輸送安全確保命令を出した。
同部などによると、昨年7月、関東運輸局が船舶所有者への立ち入り検査を実施したところ、井本商運が運航している2隻に関し、船員の労働時間が船員法で定めた限度を超え、その背景に同社の運航計画不備の恐れがあることが分かった。
今年1月に同部が井本商運に立ち入り検査した結果、運航計画の作成時に船舶所有者の意見を十分反映せず、船員の過労を防止するのに必要な措置を講じず、輸送の安全を阻害していることを確認したという。
同部は井本商運に対し、7月16日までに再発防止策を報告するよう指示した。
井本商運は6月17日、「国土交通省関係部局ならびに関係者の皆様にはご迷惑とご心配をおかけすることになり、深くおわび申し上げます。今回の命令を真摯に受け止め、関係者の皆様の信頼回復に向け、是正措置を講じるとともに、再発防止および安全運航に努めてまいります」との談話を発表した。
(藤原秀行)