クラウド上で可視化、生成AIとの連携にも着手
貿易情報一元管理システムを展開しているSTANDAGE(スタンデージ)は7月16日、クラウド上で貿易の販路開拓や受発注の進捗管理が可能なシステム「貿易クラウド」の提供を既存顧客向けに開始したと発表した。
今年7月、スタンデージの貿易丸投げパッケージ「デジトラッド」を利用して輸出を行う顧客企業が利用をスタート。今後は商社や大手製造業企業への提供を視野に入れているほか、2024年中をめどに生成AIとのAPI連携による貿易関連書類の作成サポートや製品・価格情報の抽出機能を実装する予定。
ダッシュボード画面イメージ(開発中のもの、STANDAGE提供)
「貿易クラウド」は経済産業省のIT導入補助金のインボイス枠ツール(受発注・決済)として認可登録されており、導入費用の一部を補助金で賄うことが可能。
「デジトラッド」は、海外進出を希望するものの自社リソースでは実現が難しい中小企業を、スタンデージが持つ貿易構築ノウハウと貿易DXシステムを活用し、すべて“丸投げ”で支援している。昨今の円安で中小企業の海外進出ニーズは高まりを見せており、24年2月末時点で導入企業数は150社を突破した。
「貿易クラウド」はセールスやマーケティング領域で広く活用されているCRM(顧客情報管理)のように、貿易における販路開拓状況の見える化と全プロセスの一元管理をクラウド上で実現する。国内企業の売り手に加え、海外バイヤーとのマッチングややりとりもクラウド上で完結できる。
バイヤーの情報がシステム内に蓄積されることで、属人化やブラックボックス化を防ぎ、さらなる販路の開拓に役立つとみている。
(藤原秀行)