脱炭素の潮流に対応、販売代理店契約も
伊藤忠商事は7月9日、航空機向け水素燃料電池エンジンの開発・製造を手掛ける米ゼロアビア(ZeroAvia)に出資したと発表した。具体的な出資額は開示していない。
併せて、ゼロアビアとアジアにおける販売代理店契約、および保守整備体制、空港インフラ、水素インフラの構築を共同で推進する覚書を締結した。ゼロアビアと連携することで、航空業界も脱炭素の潮流が強まっているのに対応したい考え。
ゼロアビアは従来のジェット燃料エンジンに比べ、環境負荷が極めて低い水素燃料電池エンジンを開発。2023年1月、「Dornier 228」(19人乗り)に同社エンジンを搭載し、デモフライトを成功させた。
25年に9~19人乗り、27年に40~80人乗り、将来は200人乗りの航空機向けのエンジンの認証取得を目指している。欧州のエアバスをはじめとする航空機メーカーやエネルギー企業、空港などと協業を進めており、世界複数の主要航空会社からエンジンの予約注文を約2000基獲得済みという。
Dornier 228(ゼロアビア製エンジンを搭載)(プレスリリースより引用)
(藤原秀行)