東京海洋大が日本初、水素燃料電池活用船の検査証取得

東京海洋大が日本初、水素燃料電池活用船の検査証取得

実用化で海運の脱炭素に貢献目指す

東京海洋大学は7月24日、水素燃料電池とリチウムイオン2次電池のみで運航できる純燃料電池船の実験船「らいちょうN」に関し、国内で初めて実用化に不可欠な検査証を7月4日付で取得したと発表した。

同大は水素燃料電池船が安全に建造・運航できることを示していると説明、実用化に大きく貢献できると見込んでいる。

2025年の大阪・関西万博会場では、同じ技術を活用した船を運航する予定。海運領域でも脱炭素が強く求められているのに対応する狙いがある。

本研究は2021年のNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の事業「燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究 開発事業/燃料電池の多用途活用実現技術開発」におけるテーマ「商用運航の実現を可能とする水素燃料電池船とエネルギー供給システムの開発・実証」において、「東京海洋大学における実験船で得られた知見を明確化して、実際の実証運航にフィードバックする」により実施した。

同大の大出剛特任教授らの研究グループは2022~24年にかけて、国土交通省の「水素燃料電池船の安全ガイドライン」における約200項目について、らいちょうNに適合させるよう調査・対処を繰り返し、その適合化プロセスを実証してきた。

<参考図>

(藤原秀行)※プレスリリースより引用

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事