提案内容によっては交渉に応じる可能性も示唆
セブン＆アイ・ホールディングスは9月9日、アリマンタシォン・クシュタール（ACT）からの買収提案をセブン＆アイが拒否する旨の回答を送ったのに対し、アリマンタシォンが「遺憾」などと表明したことを受け、再度声明を発表した。
声明は「以前当社の取締役会が協議し述べたように、ACT社が提出した提案は、本案件に関する実効性の伴う議論を行うだけの根拠・材料を提示していないと考えている」との見解をあらためて表明。
「ACT社の提案は、当社の潜在的な株主価値の短中期的な実現について著しく過小評価していると考える。これこそが、当社がアドバイザー間でのエンゲージメントやNDA（秘密保持契約）への署名に応じていない理由」との立場を重ねて明示した。
その上で、「ACT社が当社のスタンドアローン（グループ単独）での本源的価値を十分に認識し、（社外取締役による）特別委員会の有している非常に現実的な規制上に関する懸念を払拭する提案を提示した場合には、当社は引き続き真摯な協議に応じる用意がある」と強調。アリマンタシォンが買収価格の引き上げなどを提示してきた場合は交渉に応じる可能性を示唆した。
（藤原秀行）
