自律航行プラットフォームの機能強化など図る
船の自動運転技術開発を手掛けるスタートアップのエイトノット(大阪府堺市)は10月15日、今年9月に第三者割当増資と金融機関からの融資により、プレシリーズAラウンドを完了し、総額5.7億円の資金調達を実施したと発表した。
増資の引き受け先はリード投資家としてSpiral Innovation Partners(スパイラル・イノベーション・パートナーズ)が運営する「ゆうちょ Spiral Regional Innovation1号投資事業有限責任組合」をはじめ、新規投資家として伊藤忠テクノロジーベンチャーズが運営する「テクノロジーベンチャーズ6号投資事業有限責任組合」、QBキャピタルとNCBベンチャーキャピタルが運営する「QB第二号投資事業有限責任組合」、オリエンタルランド系ベンチャーキャピタルのオリエンタルランド・イノベーションズ、旭洋造船、イワキテック。
シードラウンドからのリード投資家のDRONE FUND(ドローンファンド)が運営する「DRONE FUND3号投資事業有限責任組合」も追加出資に応じた。累計調達額は7.6億円(融資含む)に達した。
今回調達した資金は、2022年10月に発表した小型船舶向け自律航行プラットフォーム「エイトノット AI CAPTAIN」の機能強化に向けた開発チームの増強、事業拡大に伴う事業開発チームの強化に充当する。
既存の小型船舶への実装(レトロフィット事業)を強化し、国内外の多様な市場に対応するために製品機能強化を進めるとともに、販売体制の拡充を図る。
また、レトロフィット事業で培ったノウハウを基に、自律航行技術を国内外の舶用エンジンメーカーや造船所・ボートビルダーなどへソフトウェア提供(ソリューション事業)し、より効率的に自律航行技術の社会実装を進めるための体制強化を目指す。
(藤原秀行)