伊藤忠とセコムのパスコTOBが成立、物流向けソリューション拡大も想定

伊藤忠とセコムのパスコTOBが成立、物流向けソリューション拡大も想定

測量で得たデータ活用サービス強化図る

伊藤忠商事とセコムは10月23日、測量最大手パスコに対して実施してきたTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。

セコムは今年3月現在でパスコ株式の約72%を所有する親会社。TOBなどを経て、パスコの株主をセコムと伊藤忠の2社だけにする計画だ。

最終的にセコムがパスコ株式の75%、伊藤忠が残りの25%を保有する形に移行する予定。

パスコは測量で得た地理・空間データをインフラ設備の管理や防災対策などに活用しており、ドライバーの配送状況管理システムなど物流向けソリューションも展開している。

セコムに続いて伊藤忠も出資することで、パスコとの結び付きを強め、地理・空間データを活用したサービスを強化、民間企業の需要を掘り起こしていきたい考えだ。物流向けソリューションの拡大も想定している。

TOBは9月6日から10月22日まで実施。セコムと伊藤忠のパスコ株保有比率は94.66%となり、10月28日付でTOB応募分を取得する。今後は少数株主からの株式強制買い付けなどを進める。パスコは東京証券取引所への上場が廃止となる見通し。

(藤原秀行)

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