25年7月予定、洋上風力設備の需要見込む
IHIと建設用クレーン大手のタダノは11月6日、IHIがグループで展開している港湾クレーンなどの運搬システム事業をタダノに売却すると発表した。
IHI子会社のIHI運搬機械から同事業を分割し、2025年3月設立予定の新会社に承継させた上で、タダノが同年7月に新会社の全株式を取得する。取得額は開示していない。同事業の2024年3月期の売上高は309億6000万円だった。
運搬システム事業は,高層ビルの建築現場などで使用されるジブクライミングクレーン、産業・物流・港湾向けの荷役作業用アンローダなどを取り扱っている。
脱炭素の潮流が産業全体で進み、事業環境の変化が激しいため、同事業の売却を決めた。
タダノは得意とする建設用クレーン以外に、タワークレーンや港湾クレーン、洋上風力設備の運搬需要が見込まれる大型のリングリフトクレーンに事業を拡げ、成長を持続させたい考えだ。
(藤原秀行)