輸送ニーズへの対応などで連携狙い
商船三井のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)、MOL PLUSは11月27日、商船三井がフュージョンエネルギー(核融合発電)の実用化を目指す団体「一般社団法人フュージョンエネルギー産業協議会」(J-Fusion)に参加すると発表した。
MOL PLUSが京都フュージョニアリング(東京都千代田区大手町)に出資したことがきっかけとなり、参加に踏み切った。京都フュージョニアリングの小西哲之社長はJ-Fusionの会長を務めている。
(MOL PLUS提供)
J-Fusionは内閣府の科学技術・イノベーション推進事務局が新たな産業となるフュージョンエネルギーの実用化に向け、国家戦略を策定したことを受け、今年3月に発足した。民間企業や大学、研究所、公的機関、国の組織などが参加し、フュージョンエネルギー産業発展に向け、国内外の企業・団体が日本で核融合ビジネスを実施できるようなルールの整備を後押しするほか、海外の関連団体との連携を深める窓口的役割を担う。
MOL PLUSは、フュージョンエネルギーの利用過程で生ずる輸送ニーズへの対応など、中長期的な目線で海運業の立場から連携し、フュージョンエネルギー産業の創出に貢献していくことを念頭に置き、出資に踏み切った。商船三井がJ-Fusionに参加することで、より取り組みを強化する。
(藤原秀行)