宇宙関連上場企業への初の融資
月面へ物資を輸送する「ペイロードサービス」の商用化を目指しているispaceは12月13日、日本政策金融公庫を借入先とした劣後特約付ローンにより、9億円の資金を調達すると発表した。
ispaceによると、10年間の長期融資で、同公庫による宇宙関連の上場企業への融資は初めてという。
ispaceは複数ミッションの開発を同時並行で進めており、劣後特約付ローンによる資金調達は、業績に応じた利率が適用され、かつ借入期間が10年間に及ぶため、低コストで長期の流動性を確保でき、成長に向けた投資への分配が可能になると判断。金融機関の資産査定上、借入金額を自己資本とみなせるため、株式の希薄化なしに実質的な財務体質の強化が見込めるとメリットを強調している。
調達条件(12月13日現在、ispace提供)
(藤原秀行)