国内・海外とも一元把握可能に
国土交通省は1月15日、民間事業者間の港湾物流に関する手続きを電子化しているシステム「サイバーポート(港湾物流)」(Cyber Port)に関し、日本を発着する輸出入コンテナ貨物の海外における輸送状況を一元的にリアルタイムで把握できるトラッキング機能を同日、追加したと発表した。
当初はオーシャンネットワークエクスプレス(ONE)とスイスのMSCの2社で利用が可能。対象の船社を拡大し、利便性をさらに高めていきたい考え。
輸出入コンテナ貨物の輸送情報のイメージ(プレスリリースより引用)
新型コロナウイルス禍以降、コンテナ貨物輸送状況の可視化やコンテナ貨物到着遅延リスクの予見性を求める声が荷主企業などの間で高まっていることを考慮。各船社がトラッキングサービスで取り扱っている輸出入コンテナ貨物情報をCyber Port経由で閲覧できるようにした。
輸出入ともに空コンテナピックアップから空コンテナ返却までをシステム上で追い掛けられるようになり、既にCyber Port上で把握可能だった国内での手続き状況や国内港湾の入出港状況に加えて、輸出の場合は国内港湾を出港した後、輸入の場合は国内港湾に入港するまでの部分で、海外における貨物輸送情報をCyber Port経由で一元的に閲覧可能になった。
取り扱う貨物輸送情報には、トランシップ(積み替え)港における状況や輸送後の空コンテナの返却状況なども含まれている。
(藤原秀行)