成田空港が日本初、IATAからリチウム電池の高品質なサプライチェーン提供可能と認証取得

成田空港が日本初、IATAからリチウム電池の高品質なサプライチェーン提供可能と認証取得

コミュニティ参加5社も航空輸送品質の認証取得

成田国際空港株式会社(NAA)は3月7日、同空港で国際航空輸送に携わる関係事業者と連携し、IATA(国際航空運送協会)が提唱しているリチウム電池の航空輸送品質に関する認証「CEIV Lithium Batteries」の取得を目指す独自の活動(コミュニティ)について、参加企業全5社の認証取得が完了したと発表した。

併せて、IATAは同空港を「CEIV Lithium Batteries パートナーエアポート」として認定した。NAAによれば、日本の空港では初めてという。

 
 

コミュニティ参加企業はリチウム電池を安全に輸送できる事業者として、同空港は安全の保証された高品質なサプライチェーンを提供できる空港としてそれぞれ認められたことになる。

同空港はIATAが策定した4つのCEIV認証のうち、Pharma(医薬品)に続き、空港コミュニティによる認証とパートナーエアポート認定をそれぞれ獲得した。

今後も関係事業者と協力を継続し、特殊貨物の取り扱い品質の向上を目指すとともに、同空港の航空物流拠点化を促進する。

CEIV Lithium BatteriesはIATAの基準に加え、その他の国際的な規制や基準に準拠した内容となっている。2021年の開始以降、世界で116社が認証を取得している(25年3月5日時点、IATA One Sourceより)。

認証の主体は航空会社、グランドハンドリング会社、フォワーダーなどの物流事業者。IATAによるトレーニングを受講した上で、リチウム電池の安全な取り扱いに必要な「品質管理システム」や「リスク管理システム」といった社内体制を確立していること、条件を満たす「施設・設備」を保有していることなどを対象に、IATAの派遣する監査官による監査に合格すれば認証が交付される。

認証の主体は各事業者だが、航空輸送を担う事業者が空港を中心とした団体として認証取得を目指す「空港コミュニティ方式」も採用されている。

 
 

(藤原秀行)※いずれもNAA提供

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