會澤高圧コンクリートと連携、30年の商用販売開始目指す
椿本チエインは3月11日、長時間飛行・重量物輸送に対応可能なエンジンドローンの製造・販売事業に参入すると発表した。
参入に際し、會澤高圧コンクリート(北海道苫小牧市)と今年1月、同社が研究・開発を進めるエンジンドローン「AZ-250」の独占製造・販売ライセンス契約を締結した。2030年の商用販売開始を目指す。
エンジンドローン「AZ-250」
ドローンは現在、動力源としてバッテリーを使うのが主流。物流やインフラ管理、防災対策などで活用が広がっているが、飛行の安定性や航空時間、重量物輸送が課題となっている。
エンジンドローンは各課題を解決するとともに、需要が高まっている無人化・省人化にも寄与するとして期待が高まっている。
椿本チエインはモビリティ事業で培ってきた、自動車エンジン用タイミングチェーンシステムの開発における技術力や知見、高品質な製造力を生かし、エンジンドローンの商用化を狙う。
「AZ-250」はガソリンエンジンを搭載し、電動ドローンでは実現困難な数時間に及ぶ飛行時間を実現。無積載であれば約7時間、50kgの積載物でも約1時間の連続飛行が可能という。豪雨にも耐えられる全天候型の機体となっている。
(開発の過程で仕様変更になる可能性がある)
エンジンドローン製造・販売の早期事業化に向け、今年4月に新事業開発センター内で専門チームを新設する予定。
(藤原秀行)※いずれも椿本チエイン提供