日通と大陽日酸、川崎~宮城・多賀城間で特殊ガス製品輸送のモーダルシフト開始

日通と大陽日酸、川崎~宮城・多賀城間で特殊ガス製品輸送のモーダルシフト開始

半塔体需要増に伴う輸送力強化図る、脱炭素も推進

日本通運は5月27日、日本酸素ホールディングスグループの大陽日酸と共同で6月に川崎市~宮城県多賀城市間の特殊ガス製品輸送を鉄道にモーダルシフトすると発表した。

特殊ガスは高純度ガス、標準ガス、半導体材料ガスの総称。分析機器の校正や半導体製造などに用いる。




鉄道コンテナに積載した特殊ガス(日通提供)

従来、大陽日酸は特殊ガス製品をトラックで遠距離輸送しており、近年の半導体工場新設・増設に伴う需要拡大が見込まれる中、輸送力の強化が喫緊の課題となっていた。

日通はトラック輸送に鉄道輸送を組み合わせるモーダルシフトを提案し、2023年4月から共同で輸送品質確認の検証作業を進めてきた。その結果、輸送中の外気温や振動が製品に与える影響をクリアし、実際の現場オペレーションで問題がないと確認できたため、本格運用に踏み切る。

特殊ガス製品の輸送能力を大幅に向上させるとともに、トラックドライバーの拘束時間と運行距離を大幅に短縮することを想定。環境負荷の少ない鉄道輸送を採用することで、CO2排出量の削減も図る。

(藤原秀行)

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