事業拡大図る
阪急阪神エクスプレスは5月28日、オーストラリアのフォワーダーINTERNATIONAL CARGO EXPRESS(インターナショナル・カーゴ・エクスプレス、ICE)の全株式を取得、買収すると発表した。具体的な買収額は開示していない。
2018年1月に同じく子会社化した南アフリカやケニアを拠点とするINTRASPEED(イントラスピード)に続いて2社目。阪急阪神エクスプレスはこれまでICEをオーストラリア代理店として同国発着の貨物を取り扱ってきた。
ICEは1988年の設立以来、オーストラリア国内に4拠点を展開し、国際輸送サービスを手掛けている。特に通関サービスに強みを持ち、4拠点全てで通関業務を行える。
プロジェクトカーゴの取り扱い実績も多く、国際物流業界における豊富な知見を有していることを評価、買収に踏み切った。
オーストラリアは国民の平均年齢が37歳程度と若く、人口の増加が続くなど、今後も経済成長が見込まれ、消費の加速による輸入貿易の伸長も期待できることを重視。輸入通関領域で豊富な経験を持ち、プロジェクトカーゴの取り扱いに関しても知見を蓄積しているICEを傘下に収め、オーストラリアで事業拡大を図る。
また、ICEが既に導入している物流管理システム「CargoWise」(カーゴワイズ、2025年に阪急阪神エクスプレスグループ全社で導入完了予定)と連携を段階的に進め、全世界をより統合したデータベースで結ぶ物流サービスの提供を目指す。
(藤原秀行)※いずれも阪急阪神エクスプレス提供