普通倉庫と危険物倉庫を併設で稼働開始は20年3月を予定
カトーレックは7月9日、ベトナムのハナム省ドンバンⅢ工業団地内に物流センターを新設すると発表した。これに先立ち1月に現地事業会社「KATOLEC GLOBAL LOGISTICS VIETNAM」を設立。6月下旬に建設地で地鎮祭を行った。2020年3月の稼働開始を予定している。
新センターは鉄骨造1階建て(準耐火構造)、延べ床面積1万1772平方メートル。内訳は普通倉庫1万257平方メートル、危険物倉庫1025平方メートル、事務所 260平方メートルで海上コンテナ対応バース11基を備える。倉庫業、検品・組立などの流通加工、輸配送手配、輸出入通関手配、構内物流業務を請け負う。
外観イメージ(カトーレックニュースリリースより)
ドンバンⅢ工業団地は現地政府が認定する日系企業専用工業団地の一つ。北部の主要な交通網とハイフォンを結ぶ交通利便性に優れた立地から、各種部品・素材・ハイテク製品メーカーなどが入居。ディストリビューションセンターのほか原材料となる引火性液体などの取り扱い基準に準拠した危険物倉庫の需要も高まっている。新センターではこれらニーズに高い物流品質で対応する。
同社のグローバルロジスティクス事業では11 年のタイ、13 年の香港に続く海外 3 番目の物流拠点となる。新センターを通じてASEAN(東南アジア諸国連合)3カ国と日本をつなぐ物流サービスの充実を図り、事業拡大と顧客の海外ビジネス戦略をサポートしていく。
同社のベトナム展開は05 年にエレクトロニクス事業が先行進出。ハノイ市クアンミン工業団地内の自社工場で電子機器の製造受託サービス(EMS)を行っており、主にベトナムに進出している日系企業に提供している。新センターとは車で約1時間とアクセスも良く、エレクトロニクス事業で培った管理精度を生かして物流業務をトータルに改善・効率化していく考え。
(鳥羽俊一)