商船三井が総合商社の山口産業と外国人人材紹介で提携、ケニアから受け入れ開始

商船三井が総合商社の山口産業と外国人人材紹介で提携、ケニアから受け入れ開始

優秀な人材の活用促進

商船三井は8月27日、石油流通業を中核に据え、海外人材紹介事業を新たに展開する総合商社の山口産業(山口県宇部市)と、外国人人材紹介に関して業務提携契約を締結したと発表した。

商船三井から紹介した外国人人材の第一号として、8月18日に山口産業が受け入れるケニア人2人が来日。1人はシステムエンジニアとしてプログラム開発に携わり、もう1人は経営企画担当総合職として人材紹介事業の開拓を担う。




山口産業で就業したケニア人2人(商船三井提供)

商船三井は2024年、米国NPO団体LaMP(Labor Mobility Partnerships)のサポートを受け、人材不足に課題を持つ日本企業にケニア人材を紹介するパイロットプロジェクト「Project Link」を開始。

山口産業は、海外の優秀な人材を国内企業の様々なニーズに応じて紹介・派遣する事業を展開しており、山口県内外の地域企業や自治体との連携も強化しながら外国人住民の生活支援、日本語教育、多文化共生に向けた取り組みも推進していく予定。両社が組むことで、優秀な人材の活用を図る。

商船三井は1980年代から40年にわたり外国人船員の育成・雇用に取り組んできた経験を活かし、2020年に外国人人材事業を開始。これまでにフィリピン、ミャンマー、インドネシアなど東南アジア諸国から、累計約150人を日本企業に紹介してきた。

近年は東南アジア諸国の経済成長に加え、他の先進国との人材獲得競争が激化しており、日本における人材確保の環境は変化している。グローバルの人材市場動向を踏まえ、商船三井は新たな可能性としてアフリカに注目。2025年8月現在、5人のケニア人が日本企業での採用を決定している。

(藤原秀行)

雇用/人材カテゴリの最新記事