ドライバーの負荷軽減、受付待ちの滞留時間削減を達成
ハコベルは9月9日、コクヨグループの物流会社コクヨロジテムが神奈川配送センター(神奈川県海老名市)で、ハコベルのトラック予約・受付システム「トラック簿」を導入したと発表した。
(ハコベル提供)
同センターは移転前、マルチテナント型物流センターの4階に入居していたが、到着したトラックは4階まで上がって受付をした後、1階の待機場へ戻って待機し、電話呼び出しを受けてまた4階に上がる、という流れとなっていたため、ドライバーの負担が増すだけでなく、受付待ちトラックの滞留による他テナントへの影響、正確な待機時間把握の困難さなどの課題を抱えていた。
コクヨロジテムは2019年ごろから「物流2024年問題」に対応し、「ホワイト物流」推進運動にも賛同を表明。ドライバーの長時間労働改善に向け、まずは正確に現状を把握するため、「トラック簿」の採用を決めた。
コクヨロジテムが扱うオフィス家具は時期による物量の変化が大きく、物流センターごとに特色が異なるため、月ごとにプランを見直したり、必要な機能をオプションで追加するといったことが可能なカスタマイズ性の高い「トラック簿」を選択した。
移転前の物流センターでは、遠隔受付機能を活用し、受付のためだけに4階まで上がる手間を削減。ドライバーの負担軽減、受付待ちの滞留解消を達成した。
さらに、移転後には予約機能も導入することで荷受け時間の集中を防ぎ、物流センター側の負担軽減を実現するだけでなく、ドライバー待機時間をさらに軽減することも果たした。
どの時間帯にどの荷受けが行われるかを事前に把握しておくことで、物流センター側は作業工程が組みやすくなったほか、ボタン一つでトラックの呼出を行えるようになったことも、物流センター側の負担軽減につながっているという。
神奈川配送センターの事例をモデルケースとして、コクヨロジテムでは全国の全ての物流センターで「トラック簿」を導入、活用している。物流センターの取り組みを共有する機会を設け、それぞれの物流センターが主体的に改善を進めていく体制を構築している。
(藤原秀行)