海保が安全確保へ規制推進
海上保安庁は7月26日、台風などで天候が荒れている際、海上にある空港や発電所、石油備蓄基地などの重要施設周辺で停泊した船舶が流され、衝突するトラブルを防ぐための規制内容を発表した。
対象は40施設の周辺海域。このうち、羽田、神戸、那覇の各空港と、原油を荷揚げする北海道の「出光北海道シーバース」、液化天然ガス(LNG)を貯蔵する青森の「八戸LNGターミナル」など17施設は港則法や海上交通安全法に基づき、強風などが予想される場合は海保が周辺でいかりを降ろして停泊する「錨泊」などを制限する。
また、中部国際、北九州、長崎、米子の各空港や東京湾アクアライン、鹿児島の「志布志国家石油備蓄基地」といった13施設は巡視船から直接船舶へ指導するなど重点的に警戒。広島の「広島ガス廿日市工場」や山口の「大島大橋」、石川の「七尾国家石油ガス備蓄基地」など残る10施設はレーダーやカメラなどで監視を強化し、注意を喚起する。
関西国際空港で2018年9月、台風21号に見舞われ、タンカーが連絡橋に衝突、一部が損壊し交通や物流どに大きな支障が生じたため、海保など関係者が再発防止策を検討していた。
(藤原秀行)
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