国内初、CO2排出削減に期待
ユーグレナは12月17日、廃食油や植物油などを原料に水素と反応させて作るHVO(水素化処理植物油)を51%混合した次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を、ナカノ商会が10tトラックの燃料に採用したと発表した。
化石燃料からの変更によるCO2削減効果の高い大型車両の長距離輸送を対象に据え、今年10~11月の約2カ月間、ナカノ商会の幹線輸送を担う関西~関東間を結ぶ2台に用いた。
「サステオ」の販売パートナーのカメイ(仙台市)が供給し、実際の給油は石森石油(東京都八王子市)が行った。「サステオ」を10tトラックに使ったのは国内で初めてという。

「サステオ」を利用したトラック(ユーグレナ提供)
「サステオ」を利用する際、EV(電気自動車)と比べてバッテリーなどの追加設備が不要なため、キャリア(荷台)の容量を最大限活用できるようになると想定。「サステオ」は元々の車両の設備の変更が一切不要で既存の給油施設でのつぎ足し給油についても通常通り行えるのがメリットになっている。
改正省エネ法に基づく特定荷主や特定輸送事業者HVO51%混合の「サステオ」を専用で車両に使用する場合、バイオ燃料の混合割合が過半を占めることとなり、改正省エネ法で提出が義務付けられている中長期計画書における「非化石エネルギー自動車」として報告できる。
また、HVO51%混合の「サステオ」を使えばCO2を51%削減できる。
ユーグレナによれば、「サステオ」の供給先はバスやトラック、建設重機などを中心に拡大しており、供給実績は累計100件を超えているという。
(藤原秀行)









