同国初導入、電力インフラ支持
商船三井は12月23日、シンガポール・ジュロン港で操業予定の新造FSRU(LNG=液化天然ガス=を洋上で受け入れて貯蔵し、再ガス化を行い陸上へ送出できる浮体式設備)1隻に関し、国際協力銀行(JBIC)、三菱UFJ銀行、シンガポールのDBS銀行とオーバーシー・チャイニーズ銀行、スタンダードチャータード銀行の5行で構成する銀行団と同日付でプロジェクトファイナンスによる融資契約を締結したと発表した。具体的な融資の額や条件は開示していない。
シンガポールでFSRUを導入するのは初めて。商船三井はFSRUの稼働により、国内発電量の約95%を輸入天然ガスに依存するシンガポールにとって、将来の電力インフラを支える重要な基盤になると想定している。

本船イメージ(韓国ハンファオーシャン提供、商船三井より)
FSRUは陸上に貯蔵タンクや再ガス化設備を建設する場合と比較して、コストを抑え、かつ工期を短くできるのが利点。商船三井は2024年にシンガポール国営LNGターミナル運営会社のシンガポールLNGと新造FSRUの長期定期用船契約を締結した。
商船三井が保有、船舶管理・操業を担い、シンガポールのジュロン港に係留してLNGの受け入れ、貯蔵、再ガス化、送出を手掛ける予定。
(藤原秀行)










