アルファレオ、乾汽船取締役への違法行為差し止め請求却下で即時抗告も棄却

アルファレオ、乾汽船取締役への違法行為差し止め請求却下で即時抗告も棄却

「法令や定款に違反なしとの原決定相当」と東京地裁判断

乾汽船は6月19日、筆頭株主の投資会社アルファレオホールディングスが乾汽船の取締役違法行為差し止めの仮処分命令を東京地裁に申し立てた後、却下されていた件に関し、アルファレオが東京地裁の判断は不服として即時抗告したが棄却されたと発表した。

乾汽船は5月27日、アルファレオに対し、経営の実態や投資目的に関して全ての乾汽船ステークホルダーが納得できる説明をするよう求める方針を公表。6月19日の定時株主総会で承認を得た上で、アルファレオに要請する意向を示していた。

これに対し、アルファレオは乾汽船の方針を受け、既に乾汽船取締役会からの質問に回答書を提出しており、十分な情報を提供しているなどと反発。乾康之社長ら取締役5人(社外含む)が情報提供を要請したり、定時株主総会に情報提供を求めることを諮ったりしないよう申し立てた。

しかし、東京地裁は乾汽船側の行為が法令や定款に違反するとは言えず、会社法に基づく取締役の違法行為差し止め請求権は認められないと判断。6月16日付で却下していた。アルファレオは同17日に東京地裁へ即時抗告したが、翌日の同18日に棄却を決定した。

(藤原秀行)

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