次世代機の共同開発・量産など視野に
スマートフォン予約やキャッシュレス決済が可能な多機能スマートロッカーの開発・運営を手掛けるSPACER(スペースアール、東京都中央区日本橋)は12月15日、厨房用電気製品の富士工業(神奈川県相模原市)、ミライドアが運営する地方創生支援投資ファンド「埼玉県渋沢MIXイノベーション創出支援投資事業有限責任組合」(埼玉県渋沢MIXイノベーション創出支援ファンド)の両者を引受先とした第三者割当増資により、約3.5億円の資金を調達したと発表した。
2024年1月に発表したシリーズBラウンドのエクステンション(追加調達)が完了し、累計調達額は約10億円に達した。

24年1月のファーストクローズ以降、西武鉄道との資本・業務提携による鉄道網の活用が具体化したのを受け、社会実装の加速と次世代筐体の量産体制構築を目指し、当初の計画を上回る規模でファイナルクローズにこぎ着けた。
SPACERのスマートロッカーは大手鉄道各駅や2025年大阪・関西万博など、公共性の高い場所での導入実績を積み重ねている。
同社は埼玉県の所沢駅を配送拠点とした取次配送サービスの開発を強化しており、調達した資金で富士工業と連携して次世代ロッカーの共同開発・量産を進めるとともに、「埼玉県渋沢MIXファンド」の支援を受け、西武鉄道などの鉄道インフラを「荷物を預ける場所」から「物流のハブ」へと進化させる実証実験を加速。「物流2024年問題」への具体的な解決策を実現したい考え。
埼玉県渋沢MIXイノベーション創出支援ファンドはミライドアが埼玉県、日本政策金融公庫と連携し、地域産業のイノベーション創出を目的にしている。
(藤原秀行)※SPACER提供










