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[PR]異なる温度帯の同梱で荷物個数3割削減、物流改革の鍵となった保冷ボックス

[PR]異なる温度帯の同梱で荷物個数3割削減、物流改革の鍵となった保冷ボックス

「クールワン」で温度管理の制約を解消
全国網を刷新して持続可能な物流を構築

ワコン株式会社
納品リードタイムは維持したまま、割高な航空輸送の利用をやめて陸送に切り替えた。少量多頻度輸送も改めた。ワコンの保冷オリコン「クールワン」と保冷剤「キプクル」を活用することで、食材の特性に合わせたきめ細かな温度帯管理と、効率的かつ持続可能な物流の構築を両立させた。(本誌編集部)

航空輸送をトラック直送に変更

外食チェーンの梅の花は、懐石料理店「湯葉と豆腐の店 梅の花」やテイクアウト寿司店「古市庵」などを全国に約300店展開している。福岡県久留米市、京都府綴喜郡井手町、栃木県佐野市の3カ所に自社工場(セントラルキッチン:CK)を置いて、各地に食材を供給している。

同社は2019年10月に物流部を新設した。その責任者を命じられた吉田訓執行役員物流部長兼務製造担当は「それまで当社の物流は、店側から要求された通りに届けるばかりで合理化や改善は手付かずの状態だった。コスト意識は薄く、宅配便の支払いだけでも年間数千万円に上っていた。事業継続計画(BCP)や『ホワイト物流』の観点からも物流体制をゼロベースで見直す必要があった」という。


吉田氏

従来は工場を置く「久留米」と「京都」から、それぞれ航空輸送で首都圏のセンターに食材を送っていた(図)。経由回数が多い、横持ち輸送が発生する、不安定な温度管理などの課題があった。しかも航空便はスペースを確保するために積載率が悪くても毎日コンテナを仕立てる必要があった。コロナ禍で物量が減ると、その費用が固定費として重くのしかかった。

そこで航空便の利用をやめてトラックの直送便に切り替える方針を立てた。運賃を抑制できる上、中継がなくなるので温度管理を徹底できる。リードタイムの問題もシミュレーションの結果クリアできることが分かった。従来、チルド品は製造日の翌日正午に出荷して当日夜に首都圏のセンターで荷受け、3日目の早朝に店舗に納品していた。それを製造日当日20:00に出荷すれば3日目早朝の納品を維持できる。

少量多頻度輸送も改めることにした。各工場の生産分担を見直し、久留米CKは日持ちのする冷凍品をメーンに、関東向けのチルド品は京都CKに集約した。その上で久留米CK発は、従来の週6日配送を10トン車・週1回に、京都CKはチルド品が10トン車・週4回の定期配送、冷凍品は週1回に集約する。そうしたニーズを実現できる委託先の選定を行った。

並行して温度管理体制を見直した。これまで冷蔵品は一般的なプラスチック製のオリコンにポリウレタン製の保冷シッパーを入れて納品してきた。冷凍品は発泡スチロール製のケースにドライアイスを入れる。食品小売業や外食チェーンで広く行われている運用方法だ。

同社のテイクアウト店の多くは「デパ地下」や大規模商業施設に出店している。従来は荷受け場の指定された場所に朝5時頃に置き配しても、7時頃にはスタッフが出勤して検品後すぐに冷蔵庫に格納するので問題はなかった。ところが、店舗側の働き方改革で朝8時前の出勤が禁止され、放置される時間が延びていた。

三井田浩二物流部担当課長は「これまで通りの運用を続けていて大丈夫なのか、置き配後の温度変化などにエビデンスがあるわけでもなく、管理品質に確証を持てずにいた。新たな保冷資材の可能性を探る必要があった」という。


三井田氏

そこで「オリコン&保冷シッパー&ドライアイス」「発泡スチロールケース&ドライアイス」を代替する保冷用マテハン資材を洗い出した。その結果、断熱機能を供えた保冷オリコン「クールワン」(写真)と、ドライアイスを代替する保冷剤「キプクル」を採用した。外気35℃の環境下に9時間放置してもクールワンに収めたチルド品は6~8℃、さらにキプクルを同梱した冷凍品はマイナス13℃を維持する。いずれもワコンの製品だ。


クールワンにピッキングされた食材

梅の花の三井田担当課長は「他の物流資材ベンダーが保冷容器もしくは蓄冷剤の開発に特化して『冷やす』ことに主眼を置いているのに対して、ワコンは『その食材が持つ温度を維持して運ぶ』という独自のアプローチをとっていた。しかも、温度管理に必要な資材をフルラインで用意して、取り扱い品目に合わせた運用方法を提案してきた」という。
 
食材にはそれぞれ適温がある。梅の花が扱う湯葉や豆腐はとりわけデリケートな食材だ。吉田執行役員は「当社の商品は、大きく分ければ『冷凍』『チルド』『常温』の3温度帯でも、実際には食材によって最適な温度帯に違いがある。そのため物流資材を使い分けてきた」と説明する。
しかし、クールワンとキプクルを使えば同じ容器で全ての温度帯に対応できる。常温車両で冷凍品・チルド品を混載することもできる。低温車と常温車では運賃も、車両確保の難しさも違う。吉田執行役員は「将来の柔軟な運び方が可能になる。それが採用の決め手だった」という。

3温度帯を同梱して総個数3割削減

21年7月、「伊丹─羽田」の航空輸送を陸送に切り替えるのと同時にクールワンの運用を開始した。同10月には九州地区の店舗納品も全てクールワンに切り替えた。その結果、トータルの荷物個数は約3割減った。クールワンの内部に間仕切りを設けることで異なる温度帯の商品を同じケースに同梱できるようになったからだ。

運用面ではオリコンの内部に保冷シッパーを入れる作業がなくなり、1ケース当たりの出荷処理時間が大幅に短縮された。ドライアイスの使用をやめた効果も大きかった。ドライアイスの価格は年を追うごとに高騰し、全社では年間6千万円前後のコスト負担となっていた。使い捨てなのでCO2排出量の点でも問題だった。

キプクルは繰り返し利用できる上、マイナス20℃以下の通常の冷凍庫で凍結する。専用設備は必要なく、他の冷凍貨物と一緒に保管すればいい。拠点内にマイナス40℃の専用冷凍庫を設けて毎日ドライアイスを調達補充する必要もなくなった。発泡スチロールの利用廃止でも月間数百万円のコストが浮いた。

同社は今後、全拠点にクールワンとキプクルを導入していく計画だ。吉田執行役員は「当社だけでなく、クールワンの利用が業界全体に広がっていけば、共配や帰り荷の融通も容易になる。クールワンの活用を通して、食の安全・安心と持続可能な物流の構築に貢献していきたい」と期待している。

お問い合わせ先

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TEL 0736-77-2203 FAX 0736-77-5563

東京営業所
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