上海のセンターに投入、作業効率3倍に向上
ヤマトホールディングスは8月16日、中国・広州の現地法人「雅瑪多国際物流有限公司」(YIL)が、ロジザードのグループ企業「龍騎士供応鏈科技(上海)有限公司」と連携し、上海の物流センターに自動搬送ロボット(AGV)を導入、EC事業者向けに高品質な物流サービスの提供を始めたと発表した。
中国ではeコマースの利用が急速に伸びている一方で、物流現場は人件費高騰や作業員不足などの問題を抱えているため、ヤマトは省人化のニーズが期待できると判断。ロジザードのノウハウも借りて物流サービスを安定的に供給する考え。
YILはロジザードが中国企業にOEM(相手先ブランドによる生産)で提供しているWMS(倉庫管理システム)「e-倉庫」と、現地企業の北京极智嘉科技有限公司(北京)製AGVを上海のセンターの総面積1万1700平方メートルのうち2500平方メートルに複数台を投入。
ヤマトはこの結果、「作業の大半を占める商品のピッキング作業と入荷時に商品を保管棚へ運搬・格納する作業を自動化し、作業効率が当社実績で従来比3倍となり、急な出荷増への対応やキャンペーンなどの物流増に対し、人員を新たに雇用する必要なく高品質な物流サービスを提供することが可能になった」と成果を強調している。
今後はeコマース以外にも、実店舗向けの納品などに同様のサービスを展開。自動化も積極的に拡大していきたい考え。
AGVを投入している上海のセンター(ヤマトホールディングスプレスリリースより引用)
(藤原秀行)