改革の中長期計画作成や進捗状況の定期報告を義務付け、「統括管理者」設置も
荷主企業に物流効率化の取り組みを促す改正物流効率化法が4月1日、全面施行された。
「物流2024年問題」やトラックドライバー不足に対応するため、新たに一定規模以上の荷主企業と物流事業者に荷待ち・荷役時間の短縮や共同配送などの物流効率化を実現するための中長期計画の作成と進捗状況の定期報告を義務付け、取り組みが不十分と判断すれば所管大臣が是正を勧告したり命じたりできるようになった。命令に違反すれば罰則を科せる。
荷主は年間の貨物輸送量が前年度に9万t以上の場合、「特定荷主」として規制の対象となる。
併せて、一定規模以上の荷主には、中長期計画の作成やトラックドライバーの負荷軽減策の展開、定期報告の作成などの旗振り役を担う「物流統括管理者」の選任も義務付けている。荷主と物流事業者が連携し、より具体的かつ実効性のある物流改善を推し進められるよう後押しするのが狙い。
25年4月1日に先行して施行された部分は、全ての荷主と物流事業者にトラックの積載効率向上や荷待ち・荷役時間の短縮に向けた取り組みを講じるよう努力義務を課している。
政府は改正物効法に沿って一連の取り組みを推し進めることで、トラックドライバー1人当たり年間125時間の拘束時間短縮、全体の車両で積載効率44%の達成などを目指す。
荷主はまず、自らが大規模な荷主に該当するかどうかをチェックし、該当すると分かれば所管大臣に届け出る必要がある。期限は今年5月末で、届け出内容を踏まえて政府が特定荷主に該当すると判断すれば指定する。その上で今年10月末までに中長期計画を提出する。
計画は毎年度提出するよう定めているが、計画に変更がなければ5年に一度の提出に緩和される。計画の進捗については改正物効法で毎年、政府に報告することを定めている。
物流統括管理者は「CLO」として捉えられることが多い。物流統括管理者の役割は自社の物流が抱える問題点の把握と対策の検討、生産や営業といった社内のさまざまな部署との調整などと多岐にわたっており、政府は役員相当の人物が就任することを推奨している。
(藤原秀行)












