オープンロジ、「全社員の生成AI活用」目指し部門超えた推進体制構築

オープンロジ、「全社員の生成AI活用」目指し部門超えた推進体制構築

ボットツール導入、毎週水曜に「相談会」開催も

オープンロジは4月3日、2025年7月に始めた「全社員の生成AI活用」の取り組み状況を公表した。

社内アンケートによると、非エンジニア職のAI活用は、25年8月時点の50%前後から今年1月は90%前後まで高まっており、同社は成果が出ていると強調している。



Gemini for Google Workspaceを社内指定の生成AIに選び、CTO(最高技術責任者)の直下でAI推進チームを始動させた。部門特有のニーズや個人のスキルセットに依存せず、全社的な視点でAI推進を実現することを目標に掲げた。

スタートから最初の1カ月は具体的な社内活用ルールの策定と全社的なAIリテラシー向上の目標設定などに着手。その一方、AI推進の方針を決定するため、各事業部・各チームへの徹底的なヒアリングを行う中、全社共通の課題を浮き彫りにした。

具体的には、自社固有のFAQや規定などの情報が散在し、検索性も低いために「人に質問しても自身で調べても情報にたどり着けない」という問題だった。そのため、AI推進チームは社内情報の横断的な調査・検索を可能にする「自社固有のナレッジに特化したAIボットツール」を構築し、全社で活用することが最もAI活用の費用対効果が高いと判断、「OMNIS」(オムニス)の運用を開始した。

社内AIボットツールを取り入れたことで 顧客からの問い合わせに対し、従来は担当者がFAQを検索・確認する作業に時間を要するケースが散見されたが、AIが生成した回答案を人間がレビュー(確認・修正)する運用へ移行したことで、回答までのリードタイムを大幅に短縮できたという。

また、これまでは質問に対して限定的な回答にとどまりがちだったが、AIが背景や周辺情報を含めた包括的な回答を提示することで、顧客対応の質的向上にも寄与し、一歩踏み込んだ付加価値の高いサポートの提供が可能となったとみている。

さらに、新入社員が物流知識や自社サービスに関するナレッジを習得する際にも活用。オンボーディング期間中に、疑問点をOMNISへ即座に質問し自己解決できる環境を整備したことで、教育コストの削減と学習効率の向上につなげられたとアピールしている。



定期的に社内アンケートを実施し、その分析データを基に、単なる習熟度や業務内容という枠組みにとどまらず、個人のパーソナリティーや業務環境までも考慮して施策を講じてきた。

具体的には、毎週水曜日に「相談会」をオンライン・オフラインのハイブリッド形式で開催。「周囲がいる場所で質問することに心理的ハードルを感じる」という社員でも、気軽に相談できる環境にしている。

また、「日々の業務に追われ、AIを用いた業務改善にまとまった時間を割けない」という課題に応え、集中してAI活用に取り組める場として「AIハッカソン」を提供。対面形式で複数のメンバーが共に課題解決に当たることで、活用プロセスをナレッジとして共有する場としても機能しているという。

月1回開催の「AI活用共有会」もオンラインでの質疑応答やデモンストレーションを交えて開催。「自分も活用してみたい」という意欲を醸成し、自発的な利用を促進する環境を生み出せているとアピールしている。

今後はノウハウを顧客サポート領域にも展開し、サービス品質の向上に引き続き務める。

(藤原秀行)※オープンロジ提供

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