岡山・和気町で往復30キロメートル飛行のドローン配送実験へ

岡山・和気町で往復30キロメートル飛行のドローン配送実験へ

今年10月から4カ月間、農業や害獣駆除にも活用を想定

岡山県和気町やレイヤーズ・コンサルティング傘下でドローン(無人飛行機)関連事業を手掛けるフューチャー・ディメンション・ドローン・インスティテュート(東京)などは9月30日、同町内で、エアロジーラボ(大阪府箕面市)製の大型ドローンを活用した配送などの実証実験を10月6日に始めると発表した。総務省の補助事業として行う。

2020年1月末までの4カ月間、ドローンが往復で3地区、約30・3キロメートルを週3日飛び、各地区のヘリポートに着陸。対象の計65世帯、約150人に食料品や日用雑貨品などを届ける。操縦者から遠く離れた「目視外」で途中のルートに補助者を置かないケースとしては日本初の長距離飛行になるとみられる。

併せて、コニカミノルタの先進技術を取り入れてドローンを農業や森林整備などにも使い、機体の稼働率を高めて収益を確保するビジネスモデルの確立につなげることも目指す。

東京都内で記者会見したレイヤーズ・コンサルティング事業戦略事業部の草加好弘統括マネージングディレクターは「20年度にはドローンを複合的に活用するモデルを自治体などに働き掛けていきたい」と意気込みを語った。


記者会見後の撮影に応じる(左から)エアロジーラボの谷紳一社長CEO(最高経営責任者)、レイヤーズ・コンサルティングの草加氏、ファミリーマートの青木実執行役員営業本部営業推進部長、コニカミノルタ産業光学システム事業本部の柴谷一弘グループリーダー

川の上空をルートにし安全性配慮

実験には地元の商工会なども連携。ガソリンエンジンとバッテリーを両方搭載したハイブリッド型ドローンを投入する。毎週火、水、木曜日に電話やファクス、専用アプリを介して前日の午前9時までに注文を受け付け、翌日に1日当たり基本的に1便を飛ばし、ファミリーマートや地元スーパーの天満屋ハピーズから商品を順番に届ける。

飛行に要するのはトータルで1時間余りの見込み。実験の際は、着陸時に機体のプロペラは止めるがエンジン自体は切らず、飛び立てるようにする。荷物受け取りの際は補助の人間を配置し、町内を流れる吉井川の上空を飛行経路として活用するなど、安全にも最大限配慮する。雨や強風の場合は飛行を中止し、ドローンの代わりに車で商品を届けるという。

実験では併せて、ドローンにコニカミノルタのセンシング技術を搭載し、約1ヘクタールの農場の上空から水稲の生育状況を診断したり、山林を上空から赤外線カメラで撮影して測量したりすることも予定している。

レイヤーズの草加氏は、地域に大型ドローンを1台配備し、配送を手掛けるとともに、空いた時間に農業や害獣駆除などに使うことで機体をより有効活用し、収益を確保するビジネスモデルの確立を目指す考えを示した。和気町で実験を重ね、将来は全国に展開していきたい考えだ。

和気町やフューチャー社などは昨年12月にも、国による別の補助事業としてドローンによる町内集落への配送実験を行っている。

(藤原秀行)

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