【独自取材、動画】楽天と西友が国内初、自動走行ロボットで食品などをお届け

【独自取材、動画】楽天と西友が国内初、自動走行ロボットで食品などをお届け

神奈川・横須賀の公園で9月から実施中の試験サービスを公開

楽天と西友は10月5日、神奈川県横須賀市で、国内で初めて実施している自動走行ロボット(AGV)を用いた一般消費者向け商品配送の試験サービスを、ロジビズ・オンラインなどのメディアに公開した。

スマートフォンの専用ショッピングアプリからの注文を受け、同市内の「西友リヴィンよこすか店」スタッフが商品を隣接する「うみかぜ公園」のAGVまで運び、積み込んだ上で公園内に設けた専用の受け取り場所まで配送、訪れていた人たちに無事届けた。

AGVは中国のインターネット通販大手、京東集団(JDドットコム)が開発したものを採用している。配送は横須賀市の協力を得て同27日まで展開。楽天と西友は成果や課題を踏まえ、現在の物流現場の人手不足に対応できるよう早期のロボット配送実現にこぎ着けたい考えだ。


横須賀の海をバックに公園内を走るAGV

子どもたちに人気、エンタメとして注目される可能性

配送は9月21日にスタート。天候不良の場合を除いて毎週土日に実施しており、利用者はアプリを介して精肉や野菜、酒、飲料、スナック、ばんそうこう、アイスクリームなど約400品目の中から好きな商品を選んで注文する。同公園はバーベキューやピクニックで訪れる人が多く、ニーズに対応できるよう多様な商品をそろえている。

配送料は1回につき税込み300円。西友の店舗にある商品からスタッフが選んで保冷バッグなどに詰め、公園内に移動して待機しているAGVの側面に備えられているボックス内に収める。店舗と公園の間の公道は現行法でAGVを走らせることができないため、公園内での配送に限定している。

公園内には6カ所の受け取り場所を設けており、利用者は好きな場所と時間帯を指定できる。AGVはあらかじめ決められたルートを通り、受け取り場所へ商品を届ける流れだ。ルートは1周約400メートルで、受け取り場所に近づくとアプリを通じて連絡する。

移動時速は約5キロメートルで、前方に人間や障害物を感知するとすぐに自動停止。公園内は子どもが多く訪れることなどから安全に配慮し、担当スタッフが移動中のAGVに追随して歩き、問題がないか常に確認している。

この日は公園でバーベキューを楽しんでいた人たちにペットボトルのミネラルウォーターやアイスクリームなどを配送。ロボットが海沿いの道をゆっくり近づいてくると待っていた人たちから歓声が挙がり、商品が冷たいまま届けられたことに驚いていた。また、公園内を移動するAGVを見た子どもたちが興味津々の様子で後を付いていったり、バーベキューに来た人が盛んに写真を撮影したりする人気ぶり。AGVが配送だけでなくエンターテインメント的な存在としても注目される可能性をうかがわせた。


AGVの周りには自然と人が集まってくる注目度の高さ


ボックスから商品を取り出す


公園内の受け取り場所を示す掲示板

ドローン配送は3カ月で100件近い利用

楽天と西友はAGVによる配送に先立ち、横須賀市内で今年7~9月の間、同じ西友の店舗から約1・5キロメートルの沖合にある有名な観光地・猿島までドローンでビールやバーベキュー用の肉などを届ける配送を実施、100件近い利用があったという。両社は先進技術を組み合わせてトラックドライバー不足などへ早急に対応していくことを目指しており、AGVの配送も認知度が高まれば利用が増えてくるとみている。

楽天の担当者は「ドローンやAGVによる配送の実績を積み重ね、将来の実用化に向けたルール整備の議論にも貢献していきたい」と強調。西友の担当者は「試験サービスをご利用いただくことで、将来ロボットが商品を配送する社会を分かりやすくイメージできるようになる」と語り、消費者の間でもロボット配送への理解が広まっていくことに期待を込めている。

(藤原秀行)

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