ヒアリ対策、来春にも調査必要と指摘

ヒアリ対策、来春にも調査必要と指摘

東京都が対策連絡会を開催、住民への周知徹底など確認

東京都は10月25日、強い毒を持ち、刺されるとやけどのような激しい痛みに襲われ、アレルギー反応で死に至ることもある南米原産の特定外来生物「ヒアリ」が東京湾の青海埠頭で多数確認されたのを受け、対策連絡会を都庁内で開催した。

都の関係部局や江東、港、品川、大田の各区環境部門、オブザーバーとして環境省や国土交通省、警察庁らの幹部がそれぞれ参加した。

都の担当者が今月21日に政府が開いた関係閣僚会議で打ち出された、コンテナヤードで舗装の点検・修繕を徹底することや、東京港の各埠頭で調査を広範囲に実施しヒアリの拡散を防ぐことなどの具体的対策を報告。出席者は連携して住民への注意喚起などを進めることを確認した。

環境省の幹部は、ヒアリは寒い時期には活動しなくなり発見が難しくなるため、調査は遅くとも11月中に終わらせるとともに、今年だけでなく来年の春にも同様に調査を実施する必要性を指摘。取り組みが長期にわたることへの理解と協力を求めた。

都の担当者は、環境省のヒアリ相談ダイヤルなどを周知することへの協力を要請。さらに、一般の人たちがヒアリを見つけた場合、熱湯などで駆除もできるが無理は絶対にしないことや、万が一刺された場合はすぐ周囲の人に知らせ、アナフィラキシーショック(強いアレルギー反応)を起こしても迅速に対応可能にしておくことなどを呼び掛けていく考えを示した。


都庁で開かれたヒアリの対策連絡会
(藤原秀行)

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