21年4月めど全商品、物流の負荷軽減回避が不可欠に
明治は1月22日、市販のアイスクリーム製品で賞味期限の表示を順次始めると発表した。主力の「明治エッセルスーパーカップ」で今年6月にスタートし、2021年4月をめどに約30品の全てに拡大する。食の安全・安心への対応を要望する消費者の声に配慮した。
同社は製造から最長で24カ月(2年)の賞味期限を設定する方向。しかし、賞味期限を設けると廃棄が増えたり、物流事業者の負荷が増大したりする恐れがある。現状では市販アイスの大半が購入してからすぐに食べられているもようだが、明治には消費者への周知徹底や適正な在庫管理が強く求められる。
同社によれば、アイスは国の食品表示基準では、冷蔵で保存すると品質の変化が少ないため賞味期限の記載を省くことが可能で、国内商品では大半が表示していない。ただ、同社が19年11月に実施した意識調査で、「賞味期限表示のあるアイスクリームの方が、安心感がある」と答えた割合が75%、表示を希望した人も67%に上ったという。
(藤原秀行)※写真はイメージ