運輸・郵便業の伸び際立つ、卸売・小売業はいぜん動き鈍く
国土交通省は2月18日、政府が物流事業者や荷主企業と連携してトラックドライバーの就労環境改善などを目指す「ホワイト物流」推進運動に賛同し、自主行動宣言を提出した企業・組合・団体が2020年1月末時点で大手メーカーや卸・小売業など計812に達したと発表した。19年12月末から1カ月で68増加した。
政府が運動への協力を求めて、文書で経営トップらに直接要請した相手先は上場企業約4000社と、全国47都道府県ごとに売上高上位50社ほどをチョイスした約2300社の計約6300社。その総数と比べると賛同企業はまだ1割程度だが、現状のペースで行けば20年中に4桁へ到達しそうだ。
主要業種別では、運輸・郵便業が昨年12月末の317から375へ大きく伸びた。製造業は290から293、卸売・小売業は82から86にそれぞれ増加。運輸・郵便業の伸びる勢いが際立っている。半面、卸売・小売業がいまだ製造業や運輸・郵便業に水を大きく空けられている状況に変わりはない。
(藤原秀行)