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【独自取材】通販送料、「一定金額以上購入で無料」が事業者の5割超

【独自取材】通販送料、「一定金額以上購入で無料」が事業者の5割超

JADMA・三浦氏がCREフォーラムで調査結果紹介、配送料金へのユーザー満足度は4割

日本通信販売協会(JADMA)の三浦千宗事務局長(理事)はこのほど、シーアールイー(CRE)が東京都内で開いた物流事業者や荷主企業向けのフォーラムで講演した。

三浦氏は、通販業界の現状を説明する中で、JADMA会員455社と主要な非会員337社の売上高が2018年度は前年度比8・3%増の8兆1800億円に上るなど、成長が続いていることを紹介。同時に、通販のシェアは18年度で145兆2260億円に達している小売市場の5・6%で、諸外国よりも総じてまだ低く、日本の通販はまだ成長の余地があるとの見解を示した。

また、JADMAが定期的に実施している調査結果に触れ、送料設定については一定金額以上購入すると送料無料と設定している事業者が5割を上回り、通販業界で依然主流になっていることをうかがわせた。送料無料となるラインは平均で6820円、中央値は5400円という。

ユーザーからの通販への評価では、「配送料金」に満足している割合は5割弱と他の項目より低かった。「送料無料」については物流業界からの批判が根強く、引き続き通販業界も巻き込んだ議論が求められそうだ。

なお、フォーラムは2月14日開催のため、新型コロナウイルス感染拡大については言及されていない。

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三浦氏も通販業界の課題として、配送料金やトラブル時の対応、広告についてユーザーの評価が相対的に低かったことを挙げ、改善する必要があるとの認識を示した。


フォーラムに登壇した三浦氏

「梱包状態」「商品到着日数」「配送担当者・ドライバーの対応」は高評価

JADMAの18年度通販利用実態調査によれば、広告媒体別の売り上げ構成は「定期購入分」が18年度に17・6%で最も多く、「インターネット・PC」(17・4%)、「カタログ」(15・6%)、「ダイレクトメール(リーフレット)」(12・1%)、「インターネット・携帯電話(端末)」(12・1%)、「テレビ」(11・2%)などと続いた。定期的な購入ニーズを確実に捉えることが売り上げ増加の鍵を握ることが示されており、物流事業者も協力が不可欠のようだ。

商品の配送方法は、「ヤマト運輸」(37.9%)、「日本郵便」(30・8%)、「佐川急便」(27・8%)の順だった。また、送料負担の在り方については「一定金額以上の購入では無料」が58・5%でトップ。「(特別)会員は無料」が10・8%、「全て有料」が11・4%、「全て無料」が6・3%だった。特に売上高が40億円未満の事業者で導入している割合が高かった。

通販へのユーザーの評価については、総合的満足度を尋ねたところ「満足」(41・7%)と「やや満足」(47・0%)を合わせると9割近くに上り、「やや不満」と「不満」は合計で1・1%にとどまった。具体的な項目では、「品ぞろえ」や「商品の梱包状態」、「代金の支払い方法」で満足の割合が8割を超えた。

物流に関係するところでは、「商品到着までの日数」は「満足」「やや満足」の合計が80・6%、「配送担当者・ドライバーの対応」が73・4%に上った。「商品の梱包状態」も82・2%だった。

ただ、「配送料金」は47・8%にとどまる一方、「どちらともいえない」が33・4%。「やや不満」が13・1%、「不満」が2・8%となっており、物流事業者にとっては厳しい結果といえそうだ。

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CREフォーラムの会場

(藤原秀行)

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