20年度事業計画で表明
JR貨物は3月31日、2020年度の事業計画を公表した。
主軸の鉄道貨物事業は、豪雨など自然災害の頻発を受け、災害発生時のBCP(事業継続計画)強化に取り組むとともに、情報システム導入による列車編成通知書作成の効率化やトラックドライバー向けアプリの開発などITの積極的活用を引き続き推進することを列挙。タイやインドで事業展開することも打ち出している。
また、総合物流事業や関連事業では、現在東京・品川の東京貨物ターミナル駅構内で一体的に開発を進めている大型物流施設「東京レールゲートWEST・EAST」に加え、北海道の札幌貨物ターミナル駅など他の貨物駅構内でも物流施設開発を準備する方向性を示している。
併せて、「駅ナカ・駅チカ倉庫」やトラック輸送と鉄道輸送を円滑につなぐ「積替ステーション」の設置を拡大していくことを明示するとともに、鉄道と保管・荷役サービスなどを連携させた物流ソリューションの提案に力を入れていくこともあらためて表明している。
設備投資はリース分を除いて総額224億円を見込む。内訳は物流施設整備などの成長・戦略投資が91億円、車両製造などの維持・更新投資が133億円に上る。20年度の業績は全事業の営業収益(売上高に相当)が19年度見込みから0・6%増の1629億円、営業利益は2割増の97億円を見込んでいる。
今年2月に公開された「東京レールゲートWEST」
(藤原秀行)