アンケートで4割は心身の疲れやストレス減ったと回答
宅配荷物を不在時でも自宅玄関前などで受け取ることができる置き配バッグ「OKIPPA(オキッパ)」を展開するスタートアップ企業のYperは5月20日、大阪府八尾市で今年1~2月行ったOKIPPA活用の実証実験に関連し、配送員らを対象としたアンケート調査結果を公表した。3月に公表した速報に続く第2弾となる。
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同社は配送員の約4割が作業時間や心身の疲れ・ストレスが減ったと回答するなど、配送を担う現場にとっても効果が見込まれるとの見解を示した。置き配普及の上で懸念となっている盗難やいたずらなどの発生報告はなかったという。
実験は今年1~2月、同市の協力を得て、八尾市内の724世帯にOKIPPAを無償配布し、実際に宅配の荷物受け取りに使ってもらった。
配送員向けのアンケートは54人が回答した。作業時間に変化があったかどうかとの問いには、「かなり減少した」が5・6%、「減少した」が35・2%、「あまり変わらない」が55・6%、「増加した」が1・9%だった。トータルで約4割が減少したと答えている。
また、配送に伴う心身の疲れやストレスに変化はあったかとの問いには、「かなり減少した」が7・4%、「減少した」37・0%、「あまり変わらない」が51・9%、「増加した」が1・9%だった。こちらも約4割が減少したと感じていることになる。
OKIPPAによる再配達削減効果を尋ねたところ、「かなり期待できる」が25・9%、「期待できる」が63・0%で、合わせて8割強に達した。「あまり期待できない」は1・9%、「期待できない」は3・7%、「あってもなくても変わらない」は1・9%だった。
OKIPPAの普及に期待するかどうかを聞いた結果、「ぜひ普及してほしい」が59・3%、「普及してほしい」が35・2%で普及への期待が大きいことが浮き彫りとなった。「あまり普及してほしくない」と「普及してほしくない」はともに1・9%だった。
実験の第1週は再配達となった宅配荷物の個数が実験前から63・6%減ったほか、2~4週の減少割合はそれぞれ7割を超え、第4週は74・5%に達した。再配達率は週平均で12・57%と、全国平均の16%を下回った。
OKIPPAの使用イメージ(Yper提供)
(藤原秀行)