JLLリポート、今後数年は堅調に推移と展望
JLL(ジョーンズ ラング ラサール)は6月18日、2020年第1四半期(1~3月)の関西圏の不動産市場動向に関するリポートを公表した。
賃貸物流施設は空室率が2・9%で、前期から0・4ポイント低下した。新規大量供給の影響で20%超に達した18年第1四半期から継続して下がっており、需要が旺盛なことを示した。月額の坪当たり賃料は3867円で、前年同期から1・0%アップした。
リポートを担当したJLL日本の関西支社マーケッツ事業部の菅野智孝シニアディレクターは「21年度に竣工する新規開発物件で順調に床が消化されていることから、今後数年は(大阪府・北摂エリアを中心とする)『内陸エリア』では『モノ不足』感は解消されず、内陸エリアのテナント需要がベイエリアににじみ出し、関西圏の物流賃貸市場全体を底上げしていく」と分析。eコマースの市場拡大などを受け、引き続き市場は堅調に推移すると展望している。
ただ、リポート作成が4月末時点だったこともあり、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に関しては言及していない。
調査対象は大阪、兵庫、京都、和歌山の2府2県で2000年以降に完成した延べ床面積5万平方メートル以上の物件。
(藤原秀行)