東京・品川駅近隣に新設の展示施設をメディアに公開
ヤマトホールディングスは7月1日、2019年にグループ創業100周年を迎えたのを記念してJR品川駅に近い東京・港区港南の「ヤマト港南ビル」内に設けた展示施設「ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム」の内部をメディアに公開した。一般公開は同2日の午前10時に受付をスタートする。
施設はビルの3~6階に設置し、来場者は6階からスロープを降りながら、トラック輸送を始めた「創業の時代」~国内初の路線便運行を始めた「大和便と事業多角化の時代」~一般家庭向け配送という画期的なサービスを実現した「宅急便の時代」~業務のデジタル化などを進めている「新たな価値創出の時代」と4つの展示ゾーンを経て、当時の社会情勢も含めて約1時間で順番に追体験できるよう構成している。
創業者の小倉康臣氏や宅急便を生み出した小倉昌男氏の思いを紹介。長距離輸送への進出に出遅れるなど時代の変化への対応に手間取り経営危機に陥った後、宅急便で起死回生を成し遂げた歩みも追える流れとなっている。
創業者・小倉康臣氏の言葉などを紹介
「大和便」時代を再現
「宅配便」の歩みを詳しく紹介
有名な新聞広告も見られる
途中、宅配ドライバーの制服を実際に着てみたり、宅配に用いているヤマト独自のウォークスルー車に乗り込んだりして宅配現場の雰囲気を味わえるよう工夫を凝らしている。見学の最後には、未来の街を自由に創造して描き、貼り付けられるコーナーも設けている。
ビルの2階にはカフェを設け、来場前後でゆっくりと過ごせるように配慮。来場は無料で見学は自由。10人以上の団体は事前の電話予約を要請している。月曜と年末年始、お盆の時期は休館となる。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で一部の展示は中止している。
歴史館の白鳥美紀館長はロジビズ・オンラインなどの取材に対し「ヤマトグループ100年の歴史はお客さまをはじめ、関係各位がいらっしゃらなかったら成し遂げられなかった。お客さまとともに100年を振り返ることができる施設にしたかった」と思いを説明。「グループの従業員もぜひ施設を訪れ、創業者らの思いを再認識してほしい」と語った。
宅配ドライバーの制服を体験可能
あちこちにネコが登場
2階の「スワンカフェ」でくつろげる
(藤原秀行)