GLP投資法人、Jリート初の「サステナビリティー債」発行準備入りを正式発表

GLP投資法人、Jリート初の「サステナビリティー債」発行準備入りを正式発表

環境負荷軽減と社会課題解決に資する物流施設投資へ充当

JリートのGLP投資法人は9月2日、調達した資金を環境保全促進と社会課題解決の双方に充てる社債「サステナビリティーボンド」の発行に向けた準備に入ったと正式発表した。実現すればJリートで初となる。ESG(環境・社会・企業統治)の領域を重視した投資を志向する機関投資家らのニーズに対応するのが狙いだ。

GLP投資法人は投資対象を物流施設に特化しており、物件供給スポンサーは日本GLPが務めている。サステナビリティーボンドで調達した資金は温室効果ガスの排出抑制に配慮するなどの環境負荷軽減と、災害発生時の周辺住民安全確保などの社会的責任を果たすことに資する物流施設への投資に用いる計画。

主幹事はSMBC日興証券、大和証券、みずほ証券が務め、今後発行利率などの条件を詰める。発行規模は最大100億円規模とみられ、GLP投資法人は9月中に発行したい考え。

今回発行を準備しているサステナビリティーボンドは、調達資金を「GLP横浜」(横浜市)取得のための借入金の期限前返済に全額充てる。GLP横浜は地元の同市鶴見区と「津波発生時における施設等の提供に関する協定書」を締結、津波警報発令時には避難場所として開放する予定。住宅地側から同施設の敷地に入る通路をGLPサイドが費用負担して整備するなど、地域貢献にも取り組んでいる。

サステナビリティーボンドは国内でJR東日本や東京地下鉄(東京メトロ)、商船三井、大林組、東京建物などが発行している。GLP投資法人はサステナビリティーボンドによる資金調達の上限を9月2日時点で1098億円と設定している。


「GLP横浜」の外観(GLP投資法人ウェブサイトより引用)

(藤原秀行)

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