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【独自取材】単発バイトマッチングのタイミー、物流など向けに安全な労働環境整備やスキルアップ支援を強化

【独自取材】単発バイトマッチングのタイミー、物流など向けに安全な労働環境整備やスキルアップ支援を強化

事故回避のポイント解説した資料をスマホで提供へ、研修会開催も

専用アプリを活用した単発バイトのマッチングサービスを展開しているタイミー(東京都豊島区東池袋)は、働く人と事業者の双方からサービスの利用需要が拡大しているのを受け、より安全・安心な労働環境の整備を強化している。

当初軸としてきた外食店舗に加え、最近は新型コロナウイルスの感染拡大に伴うECの利用加速などで物流業界のニーズが増大しているのを考慮。アプリを介して働こうとする人が事前に安全確保の上で必須の情報を獲得できるようにし、店舗や倉庫などで事故が起きるのを回避する。

さらに、飲食店舗のデリバリー職を希望する人を対象とした研修会を開催するなど、アルバイト希望者のスキルアップをサポートする取り組みに着手した。タイミーで仲介している物流業界向けのアルバイトは現状、庫内作業が中心だが、今後はフォークリフトオペレーターなど経験や資格が必要な仕事も増えるとみて、物流業を研修の対象に加えることも視野に入れている。

宅配大手や3PLなどが相次ぎ採用

タイミーは2017年発足したスタートアップ企業。仕事を探している人にとっては面接や履歴書が不要で、予定が空いているタイミングに合った仕事を速やかに見つけられる上、勤務が終わればすぐに入金される点が魅力。事業者としても、当日にシフトの欠員が出るなど急いで働き手を探す必要がある場合に対応できるのが大きなメリットになっている。

タイミーに登録しているユーザーは170万人を超えている。従来は飲食店が売り上げ全体の6割強を占めていたが、コロナ禍で飲食店の利用が激減したため、現在は軽作業(物流)が6割と主軸を占めている。荷物の波動に合わせてスタッフ採用数を柔軟に変えられる点も歓迎され、宅配大手や運送大手、3PL事業者などが相次ぎ採用している。併せて、プロロジスが主要株主に名を連ねている。


タイミー利用の流れ(同社提供)

タイミーは中小規模の職場の労働災害防止に向けた啓発活動を手掛ける中央労働災害防止協会(中災防、東京都港区芝)と連携し、7月をめどにタイミーのアプリで職場の事故を防ぐために注意すべきポイントを盛り込んだ資料の提供をスタートする予定。働く人が事前に知識を得られるようにし、転倒や転落などのトラブルを回避するのが狙いだ。

物流業界向けに絞ったコンテンツの作成も検討している。過去に倉庫内作業で実際に起きたトラブルの事例を紹介、自分の身に降りかからないよう日ごろから留意しておくべきポイントなどを解説することを想定しているもようだ。

タイミーの石橋孝宜執行役員ギグワーク研究所長は「マッチングのプラットフォームを運営する者として、安全・安心の面で知らぬ存ぜぬなのは通用しない。より踏み込んで就業先の取り組みに加え、当社としてもワーカーと企業の双方にとってプラスになることを何かできないかと考えた」と背景を語る。

さらに、マッチングアプリを通じ、料理などのデリバリーの仕事に就きたい人向けの研修会を開催。運転時に注意すべきことなどを指導し、原付などの運転免許は持っていても経験のない人がトラブルなく働けるようサポートしている。コロナ禍でニーズが増えているデリバリー職でバイトする人材を集められるようにしたいとの考えだ。研修会に参加した人にはそのまま大手ファーストフード店舗などの仕事を紹介、実践で知識を生かせるようにしている。

現状では研修会開催はトライアルの段階だが、他にもコンビニ店舗のレジ担当など、経験や知識を求められる業種・職種に広げていくことを検討中という。石橋氏は「物流業界向けにも、ワーカーの方々がスキルを身に着けるのを後押しすることを考えている。働きたい時に働ける単発バイトの紹介にとどまらず、長く働きたい人、新しい職種に挑戦したい人も同時に支えられるマッチングのプラットフォームに進化させていきたい」と強調している。

(藤原秀行)

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