大和ハウス工業、広島で「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島」の3・4倍相当の産業団地開発へ

大和ハウス工業、広島で「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島」の3・4倍相当の産業団地開発へ

170億円投資、物流施設にも対応

大和ハウス工業は4月20日、広島市西区で物流機能も備えた産業団地「広島イノベーション・テクノ・ポートⅡ」を開発すると発表した。同日、造成工事を開始した。既に販売中の産業団地「広島イノベーション・テクノ・ポート」に隣接している。

事業面積は「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島」の約3・4倍に相当する約7・9万平方メートル、このうち販売予定面積は約7万平方メートルで、約6800~1万6000平方メートルの6区画に分割する予定。用地と建物で計約170億円を投じる計画だ。造成工事の完了は2022年3月末、建物の着工は22年4月、事業完了は23年3月をそれぞれ見込む。

山陽自動車道路の五日市ICと廿日市ICから約10キロメートルで、中国・四国地域に加えて関西、北陸、九州地域へのアクセスも容易。広島港から約3キロメートル、広島市役所から約5キロメートルと広島市中心部に近接しているため、化学工業品や金属などの海運輸送を中心とするテナント企業から市内中心部へのアクセスを主とする企業まで幅広いニーズに対応できると見込む。

物流施設や工場、研究所などの設計・建設のほか、先進技術の導入を促進。特に物流施設向けには施設内のオペレーションや自動搬送ロボット、物流の運行管理システムなどを提案し、最適な施設運営をサポートする方針。

先行開発してきた「広島イノベーション・テクノ・ポート」は太田川沿いの広島西飛行場跡地に開発している。同跡地は広島西飛行場の廃港以来、官民一体となって再開発を進めていた広島県有地で、19年5月に大和ハウスが取得、販売を開始した。

工場や物流施設などの大型施設用地として、販売面積8・1万平方メートルを6区画(うち1区画は「DPL広島観音」)に分けて提供、4月20日時点で5区画の契約を締結済み。

「DPL広島観音」は既に発表している通り、地上5階建てのマルチテナント型で、1フロア当たりの面積は約2万平方メートル(1フロア当たりの賃貸面積1・5万平方メートル)、延べ床面積が約9・6万平方メートル(「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島」の約2・7倍)と、ともに中国・四国地域最大の物流施設になる見通し。

同施設は20年6月に着工し、10区画(各階2区画)に分割しテナント企業へ提案しており、これまでに9区画で契約を済ませたか、申し込みを受けたという。

大和ハウスはこれまでに、これまでに兵庫県三田市や奈良県五條市など国内27カ所、インドネシア・ベトナムなど海外2カ所、計29カ所で工業・産業団地を開発してきた。


「DPL広島観音」の完成イメージ(大和ハウス工業提供)

(藤原秀行)

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