日本郵便集計、コロナ禍で明暗鮮明に
日本郵便が5月7日公表した2020年度の郵便物・荷物の引受物数によると、宅配の「ゆうパック」は前年度比11・9%増の10億9079万個に達した。
新型コロナウイルスの感染拡大で“巣ごもり需要”が広がり、インターネット通販の利用が増加したため、2桁の伸びを記録し、初めて10億個の大台を突破。19年度の増加率(3・4%)を大きく上回った。
このうち、小型荷物に特化した「ゆうパケット」は16・1%増の4億9666万個で、19年度に続いて2桁増と好調だった。「ゆうメール」は7・5%減の32億9931個。
郵便物全体では6・8%減の152億4403万通となり、ピークの01年度以降では最大の落ち込み幅だった。コロナ禍で企業が郵便を使った広告や販売促進活動を抑制したことが逆風になった。特にはがきは11・2%減の51億8549万通と不振が際立った。
コロナ禍で郵便物と宅配の明暗が鮮明になった格好だ。郵便物と荷物の総数は6・0%減の196億3414万個だった。
(藤原秀行)