OKI、半導体・電子部品の流通在庫向け「真贋判定・信頼性試験サービス」開始

OKI、半導体・電子部品の流通在庫向け「真贋判定・信頼性試験サービス」開始

代替部品対象、動作不良を回避

OKI(沖電気工業)は6月8日、信頼性評価と環境保全の技術サービスを手掛けるOKIエンジニアリング(東京都練馬区、OEG)が同9日に半導体・電子部品の流通在庫品向け「真贋判定・信頼性試験サービス」を開始すると発表した。

標準価格は12万円からに設定。半導体・電子部品を使う電子機器メーカー向けにサービスを提供し、2021年度に2000万円の売り上げを目指す。

電子機器メーカーは半導体・電子部品不足による需給ひっ迫や従来製品の製造中止を受け、インターネット販売など、半導体メーカーや正規代理店といった通常の購入ルートとは異なるルートで必要な部品を調達、代替部品として使用するケースがある。

こうした流通在庫品と呼ばれる半導体・電子部品には、保管状態の良くない製品や規格外の不良品、さらには本物に似せた模倣品が紛れていることがあり、製品組み込み後の動作不良発生を引き起こしている。流通在庫品から調達した代替品の品質管理、模倣品対策が大きな課題となっている。

OEGの新サービスは、顧客が流通在庫品から調達した半導体・電子部品について、
①正規品と模倣品の外観比較や透過X線検査での内部調査による真贋判定
②電気的特性評価による機能試験
③高温動作試験、温度サイクル試験などの加速試験による信頼性評価
――をワンストップで実施。代替調達した流通在庫品が正規品かどうか、機能的に問題はないか、製品に搭載されてから市場での寿命までの動作を保証できるかを迅速に確認できる。

OEGは他にも、半導体・電子部品などを選定するためのさまざまな技術サービスを提供しており、他部品への切り替え検討に向けた代替部品調査、良品構造解析、全数検査のスクリーニング、鉛含有調査およびRoHS指令対象10物質の分析まで対応。顧客製品の品質、信頼性向上を包括的にサポートする。


光学顕微鏡による真贋判定の様子(OKIプレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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