20年2月完成予定、国内外の収容能力100万トン突破へ
横浜冷凍(ヨコレイ)は12月3日、茨城県つくば市で新たな冷蔵倉庫「(仮称)つくば物流センター」の起工式を行った。
同社拠点としては関東で13カ所目、圏央道沿いでは6カ所目となる。収容能力は2万4700トン(F級約2万700トン、CF級約3450トン、C級約550トン)を計画しており、完成は2020年2月の予定。投資額は約60億円。
新センターが稼働すれば、同社が国内外で展開している冷蔵倉庫の収容能力は計100万トンを突破する見込みだ。
圏央道と常磐道が交差する「つくばJCT」に近く、鹿島港や大洗港などの港湾へのアクセスも視野に入れられる立地を生かし、同社は既存の圏央道沿い5拠点と連携して首都圏の低温物流網をさらに拡充したい考えだ。
「(仮称)つくば物流センター」の完成イメージ(ヨコレイ提供)
新センターは、自然対流冷却方式「Sittory」を採用。温度変化が極めて少なく、乾燥や冷凍焼け、色あせもほぼない状態で貨物を長期間キープできるのが特徴だ。
全フロアでフードディフェンス対応を施すほか、庫内の業務を合理化する「カーゴナビゲーションシステム」や、トラック予約受付システム、移動ラックなどを採用し、省力化を徹底する構想。
起工式後の記念式典であいさつした同社の吉川俊雄会長は「現在は水産加工基地の近隣に冷蔵倉庫が集中しており、内陸部では皆無だった。つくばJCTの誕生でつくば市は今後北関東や東関東の陸上、海上の物流でいずれも中心的な地区になっていくのではないかと楽しみにしている」と語り、北海道からのフェリー貨物獲得なども積極的に目指す考えを示した。
記念式典であいさつする吉川会長
(藤原秀行)