東京海上などと連携、1万円上限にカバー
日本郵便は6月28日、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、損害保険ジャパンと連携し、宅配荷物の受け取り手が玄関先など配達場所を指定可能な「置き配」で届いた荷物が盗難の被害に遭った場合に利用できる新たな損害保険を導入すると発表した。
日本郵便と事前に合意したEC事業者らが発送した荷物のうち、購入者の指定に基づいて置き配の形で届けたものが対象。保険料は日本郵便が負担するため、EC事業者や商品の購入者は特段支払う必要がない。物流事業者が置き配の盗難をカバーする損害保険商品を用意するのは初めてとみられる。
日本郵便は再配達解消の一環として置き配を導入している。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、非対象で荷物を受け取りたいとのニーズが高まっていることもあり、置き配をより安心して使える環境を整えて利用を促進するのが狙い。
JP損保サービスが取扱代理店となり、損保3社のうち東京海上日動が主幹事を務め、保険の引き受けや事故対応を担う。個々のEC事業者らと調整の上、順次スタートする予定。
盗難に遭った際、商品の購入代金を、1万円(送料や消費税、使用ポイント分込み)を上限に補償する。適用は年間2回まで。購入者が警察に盗難届を出す必要がある。事業者を介さず個人間で売買する商品のやり取りは対象外。
(藤原秀行)※写真はイメージ・メルカリプレスリリースより引用