フェデックスが自動配送機器「Roxo」を日本でお披露目、 アジア太平洋初

フェデックスが自動配送機器「Roxo」を日本でお披露目、 アジア太平洋初

未舗装の路面や曲がり角も走行、段差の乗り越えも可能

フェデックスの子会社、フェデックス エクスプレスは7月7日、自動配送機器「Roxo」をアジア太平洋地域で初めて、日本で紹介したと発表した。

Roxoは歩道や路肩を走行し、個人宅やオフィスに安全に荷物を届けるために設計された、特殊な自動配送機器。バッテリー駆動でゼロエミッション(温室効果ガス排出が実質ゼロ)を実現し、歩行者の安全を確保する技術や複数のカメラとセンサー技術LiDARを搭載。周囲の状況を認識する。

各機能と機械学習アルゴリズムを組み合わせ、障害物の検知・回避、安全な進路の確保、安全規則の順守を可能にする。Roxoは独自の技術により舗装されていない路面や曲り角も安定して走行するほか、段差も乗り越えられるため、ドア・ツー・ドアの配送を行えるという。

Roxoはフェデックス エクスプレスと、セグウェイを手がけた米企業「DEKA Development & Research」が共同で開発した。DEKAの電動車いす「iBOT」をベースに、起伏のある地形や段差、急傾斜にも対応。センサーで周囲の状況を360度把握し、AIを使って最も安全な道や行動を自動選択する。

歩行者や道路利用者から認識されやすいよう背の高い形状を採用。シグナルやライト、スクリーンを使用して周囲に動作を明確に伝える。

2019年2月には米国で発表し、テネシー州メンフィス、ニューハンプシャー州マンチェスター、テキサス州のプレイノおよびフリスコなど、米国の主要小売店で試験を進めてきた。同10月にはアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで、ドバイ空港をはじめとする地元企業との実験プロジェクトとして、初めて米国外で公表した。

現在の米国での試験では、自動運転ソフトウエアを「訓練」するためのデータを生成し、安全規制やガイドラインに則った安全なパフォーマンスが可能かどうか検証している。フェデックスは日本でも新技術を最大限に活用し、様々な地域や場面に応じた適用を見いだす大きな機会だと考えている。

フェデックスは、日本では規制の枠組み、世界水準のインフラ、ロボットのテストや導入のための環境に恵まれており、フェデックスが今後Roxoの試験の機会を探る上で理想的な市場と捉えている。

※以下、プレスリリースよりコメント引用(一部、編集部で修正)

フェデックス エクスプレス アジア太平洋、中東、アフリカ(AMEA)地域社長 カワ―ル・プリット氏
我々は、ロボットの導入で世界をリードする日本にRoxoを迎え入れることができ、大変嬉しく思います。フェデックスの自動配送機器Roxoは、オンデマンド、即日配送や地元密着型配送への新たな可能性を切り開くイノベーションです。物理的なネットワークとデジタルなネットワークが交差する中で、Roxoはお客様が玄関先で人と接触せずに即日配送サービスを享受できるロジスティクスの未来を垣間見せてくれます。あらゆる企業がDX(デジタルトランスフォーメンション)に着手する中で、フェデックスは未来志向の企業と協力し、日本をはじめとするアジア太平洋地域の輸送サービスを前進させていきます。

(画像はプレスリリースより引用)
(ロジビズ・オンライン編集部)

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